"どうして'長'は、俺を認めてくれないんだ!"
今までの人生で、
俺は、どれだけ頑張っても、中々人に認めてもらえなかったし、
ロクに話も聞いて貰えなかった。
色々話を聞いてみて、じっくり考えて、
お客にとって良いはずだと思って進言したりも沢山してきたが、
いずれも、受け入れられた事は無かった。
勿論、俺の進言の全てが正しかったと言うつもりはないし、
正しかったとしても、お客側の都合で出来なかった事もあるだろうと思う。
だが、お客側の断り方には、
「いかなる意見であろうとも、受け入れるつもりはない」
といった、断固たる決意の様なモノがあった。
別に、無茶な要望をしているつもりも無いのに。
でも、そんな中、'長'と出会って、
'長'だけは俺を受け入れてくれたし、話も聞いてくれた。
だから俺は、'長'の為に頑張ろうと。
'長'についていこうと思ったんだ。
'長'は言ってくれた。
「真っ当な方向に努力を重ねている人間が、報われないなどおかしい」と。
俺も共感した。
そして、'長'や、他の'長'を慕うみんなと力を合わせて、
真っ当に頑張っている人間が、報われる業界にしていきたいと思ったんだ。
でも、最近思うのが、
'長'は本気なんだかどうか、よく分からないし、
最近はなんだか、新入りとか分けわからない事言ってるヤツに、
注力している様に見えて、結局何をしたいのかがよく分からない。
聞いても、答えをはぐらかされるし。
でも、それじゃあ俺の様な、昔から'長'についてきた人間は、納得がいかないだろ。
今まで、何の為に頑張ってきたんだよ。
'長'、もう分かってるだろ。
ウチらの言ってる事、何をどう伝えた所で無駄だって。
で、ロクでもないタコ野郎に、やられちゃう人を助けたい気持ちは分かるぜ。
でも、そればっかりやってたって、何も話は進まないぜ。
どうするんだよ、早く「決断」してくれよ。
ヤバイ状況になってきているのは、俺だって認識してるぜ。
おそらく彼は'長'に、
「あなたは私を何と呼ぶの?」
「あなたは私に誰になって欲しいの?」
みたく聞かれたら、「"ボス"と呼ぶ。そして、我々の親玉になってほしい」と答えるだろう。
はっきりと答えられない人が多い中、たいしたものだ。
また、「誰の為に頑張るのか」と聞かれたら、
「自分と'長'の為に頑張る」と答えるだろう。
しかし、それらはいずれも、'長'が望んでいる事ではない。
これは、技術のみ追求していると、ぶち当たる壁。
また、自分のシャドウに反発し続けていては、乗り越えられない壁でもあるだろう。
-------------------------- 古株の視点 完 ----------------------------
続く
あとがき:
つい先日も、リアルでこういう話を聞いたばかりなんですけど、
組織とかコミュニティにおいて、古株の人がこう思うのは、
そう珍しい話でも無さそうですね。
そういう僕も、そういえば過去に言ったことありましたし。
さて、第三回目までの話を書くのは、正直僕にとっては「苦手」分野でした。
でも、第四回目以降は、得意分野の話になると思います。
お楽しみにw