奇特なブログ

「殊勝に値する行いや心掛け」を意味する、奇特な人になる為のブログです

成田悠輔氏を通じて今後の日本を考える

さて、成田さんについて1年半ぐらい追ってきましたが、
色々と参考になりましたので、
幾つかのテーマとそれに対する成田さんの発言から、
今後の日本の展望について考えてみました。

また、この記事は動画が非常に多く時間がかかりやすいかもしれませんが、
「倍速視聴」をしたり、あるいは倍速視聴が難しい場合には、
ラジオ感覚(映像を見ずに音声だけ流しておく。動画といっても、映像を見る必要性が低い動画だと思うので)で何度か動画を倍速でリピート再生した後に、
倍速の速度を少し下げて動画を見直す事で、比較的スムーズに視聴が出来ると思います。

また、動画タイトルの右側にある「(12:50~16:14)」等が、
今回のテーマについて話している該当箇所になっていて、
動画を再生すると、前述の開始地点から再生される様になっています。


目次:
1.いわゆる出羽守とは少し違う
2.専門家が専門外の分野の話に参加しない事について
3.表舞台を支える裏方の人達
4.SNS=居酒屋空間?
5.長時間の雑談による相互理解
6.老後の金銭面の心配(老後2千万問題)
7.経済政策に関する考え方(MMTなど)
8.集団自決
9.今のままで良いのだろうか?徐々に衰退するというのは、どういう状態の事か?
10.最後に(今後について)


1.いわゆる出羽守とは少し違う

イェール大学助教授・経済学者 成田悠輔さんインタビュー(12:50~16:14)
www.youtube.com

アメリカで働いているというキャリア的にも、
いわゆる「海外は〇〇なのに、日本は〇〇じゃない」的なタイプな気もしつつも、
上記の動画を見ても、特に偏ってはいない(日本が良いとも言ってはいないので)と思いますね。

というか、この類の話を考えてみたんですが、
まず、日本に「有利なデータ」と 「不利なデータ」がそれぞれあって、
片方「だけ」のデータを持ち出しているんじゃないかと。

で、「生産性」「ジェンダーギャップ」辺りはダメなデータで、
一方で、そういえばあまり言っている人がいない気がする「平均寿命」は、
良いデータなわけですよね。

www.heartpage.jp

この辺、成田さんがデータ屋さんだから問題ないのかは不明ですが、
ただ、過度に良い(悪い)データばかりを並び立てているのには、
注意はした方が良いと思いましたね。


2.専門家が専門外の分野の話に参加しない事について

これは、成田さん自身がバラエティ番組とかに出ているのとも関連してますけど、
色々な切り口があると思いますね。

【成田悠輔×大西健丞】非営利組織の活動から誹謗中傷、政治・文化まで【初対談】(0:51~5:21)
www.youtube.com

まず、上記で専門バカについて触れられていますが、
それに伴う問題として「外部から見て、何をやっているのか分からない」ので、
その専門分野の価値を過小評価しがちになるというのがあるんじゃないかと思うんですよね。

で、ちょいちょい言われていると思うんですけど、
いわゆる「〇〇は不要」みたいな話が、
この事象の行きつく先になっているんじゃないかと。

でも、本当はそれは社会的には必要なものだったりするとは思うんですよ。
状況によって、「今は不要(or 必要)」というのはあったり、
人によって必要か不要かが変わるものはあるにしても。

なので、専門的知識自体は勿論必要なわけですが、
「その分野の社会的な必要性を、外部の人にもある程度は理解してしてもらえる工夫や努力」
も大切じゃないかと思いますね。

【成田悠輔vs東浩紀】なぜ大学辞め独立メディアを?【哲学とは何か】(24:45~28:17)
www.youtube.com

上記でも、同じ様な話をしていて、
ここでは、具体的な専門職名まで出てきていますね。

ただ、ここで成田さんは「外に出ていくことは損しかない」と言っていますが、
前述の話を考えると、別にそんな事はないと思うんですよね。

あと、専門分野の「複数人の間」だと、
専門分野「内」と専門分野「外」の活動の割合が、
「9:1」「7:3」「5:5」「3:7」「1:9」みたく、
集団(会社だったり業界だったりコミュニティだったり)の中でも、
個人によってグラデーションがあった方が良いんじゃないかと。

で、「9:1」の人と「1:9」が直接会話しても多分会話にならないので、
「自分の割合がどこなのか」と、「近い割合の人同士で連携を取る」のが大切じゃないかと思いますね。

大雑把に分けるなら、「専門的知識を追求する人」と「専門的知識を"広報"する人」がそれぞれいて、
広報する人は、その分野の良さや必要性を外に発信したりすると。

【成田悠輔が語る〝時間〟と〝効率〟 】タイパ重視がテレビに及ぼす影響は? 4/13深夜放送YouTube特別版 <成田悠輔×久保田直子>【ソレいる?六本木会議】(3:00~7:05)
www.youtube.com

これは、少し切り口が違って、
「専門分野「外」の分野に対する言動(≒普段行わない言動)をした時にどうなるか?」に対する話かと思いますね。
特に、タイパやコスパを「重視する人程、効果が高そう」だと思います。

タイパやコスパを重視する事が悪いとは僕も思ってないんですが、
ただ、「大衆的なチェーン店(例:お昼のマクドナルド)に並んで、時間を消費する」とか、
「並ぶという行為に対するリターンがそれほど大きくない(タイパが悪い)」と思うんですよね。
別にマックはアンチというか、むしろ週4で行っていた時期もあるぐらいなんですが、
クアアイナ」「シェイクシャック」「ウマミバーガー」(いずれもマックより高価格)辺りを知った後だと・・・という感じでしたので。

時間やお金を「かける」「かけない」というのにグラデーションがあると思うんですけど、
5段階で1から5の3付近に入りそう(そんなに重きを置いていない)な言動については、
特にお金や時間をかけない事が大切だと思いますね。
あと、「毎日やっている事」の様なタイプのものだと「毎日じゃなくて2日に1回に減らす」とかもありますかね。

で、そうやってお金と時間が出来たら、
「普段やらない言動をする」ので良いんじゃないかと思いますね。
リターンについては、やってて思うのは、
「毎回良いリターンがあると思わない方が良い」し、
「リターンの大小も予測できると思わない方が良い」と思いましたね。
大体、「セレンディピティ(偶然)」ですし、
狙い撃ちが出来る方が問題だとは思うんですけど。

具体的な出来事としては例えば、

「近所の散歩で、知らない道を歩いていたら、あまり見ないが好きな飲み物が入っている自販機を見つけたり、予想外に良い飲食店を見つけた」
「自分の専門外の分野に対して客観的に体験する事で、専門的知識や経験から来る専門の凄さを理解する事の難しさを知った」

とかがありましたね。
後者の方は、「ゲーム・音楽・グルメ・ファッション・サウナ」辺りにおいてですが、
共通しているのは、「神は細部に宿る」の通り「細かい所が違う」けど、
でも細かいので、かなり分かりにくいと感じたというのがありましたね。


3.表舞台を支える裏方の人達

成田悠輔(イェール大学/半熟仮想)3分プレゼン/IU35 Japan Summit 2020
www.youtube.com

この話で言っているのは、
人ではなくて地味な物だったり、我々が当たり前の様に使っている物ですが、
裏方的な役割の物の重要性を語っていると思いましたね。

【成田悠輔と雑談】日経テレ東大学終了…これからどうする?【人生をReHacQ】(6:30~12:36)
www.youtube.com

これも、上記の2と類似な話に思いますけど、
こういうメディアは当然、喋る人が出がちなので、
バイアスがかかっちゃっているとは思いますね。

仕事でいうなら会議であまり話さない人に意見を聞いてみるというのと似ているかな。
普通に大切ですね。

あと、今更ですが成田さんの話って、この話でも思いましたが、
「言われてみれば確かにそうだが、気付かなかった」という話が結構多いように思いますね。


4.SNS=居酒屋空間?

まず、SNSといっても、
発信内容が薬にも毒にもならないもの(これ自体、悪いとは全然思わないですが)もあるので、
今回は、そういった話は「除外」しています。

【成田悠輔が思い描くSNSの未来】 5/11 深夜放送のYouTube版 本編はTVerで配信中 <成田悠輔×久保田直子>【ソレいる?六本木会議】(12:00~18:55)
www.youtube.com

で、上記で成田さんが色々話していまして、
例えば「つながらないSNS」の必要性とかがありますと。
ただ、セーフティ目的としてのつながらないSNSの必要性はあると思うんですけど、
「どうして、会話が成立しないのか」については、
もう少し原因を掘り下げても良いんじゃないかと思うんですよね。

まず、SNSで発信するって点については、
僕は以下の以前の記事でも推してまして、
それは今も変わっていないんですよね。

情報発信とその背景
kitoku-magic.hatenablog.com

ただ、一つ反省点としてあるのが、
「発信も大切だが、それと同じかそれ以上に受信も大切」
という点が、上記記事には抜けているなと(苦笑)

これ、昔からそうなんですけど、
「発信量と受信量の割合」って発信量を多めに見ても、
「3:7」ぐらいだと思うんですよね。
例えば、今回の成田さんの話も、

書籍:成田さんが関わっている割合が多い4冊
WEB上の動画:50本ぐらい?
WEB上の読み物:10本ぐらい?

は受信してたりするんですけど、
これもどう考えても受信量の方が多いと。

なんですけど、現在問題になっている発信については、
「発信しまくっているだけで、受信していない(自分に来た指摘を無視しているも含む)」
になっているんでは?とも思うんですよね。

以下の記事にある、スルー力が悪い方で出てしまっているんじゃないかなと。

スルー力、ねぇ
gallu.hatenadiary.jp

対話をするのに大切な事って、

・論理的に筋道を立てて話す力
・相手の話を適切に聞く力(言っていない話を聞かないとか、話を途中で遮らないで最後まで聞くとか)
・不明点を、適切に質問する力

辺り(まだまだ沢山あると思いますが)があると思うんですけど、
でも、現状ではこの辺が上手くいっていなくて、
ただ、居酒屋で政治や会社や家族に愚痴をこぼしているだけみたくなってしまっているんじゃないかと。
居酒屋の例えは、どっかの動画(残念ながら見つけられず)で成田さんが言っていたんですが、
結構秀逸な例えだなと思いましたね。

あと、会話が成立しない原因のもう一つとして、
イデオロギー(ここでは、「主義」という意味合いが強めです)の対立」もあると思うんですが、
じゃあ、「自分はどういう経緯で、そのイデオロギーを持つ様になったのか?」
って点と、そのイデオロギーのメリデメについて考えるのが大切なんじゃないですかね。

まず、産まれた時点では持っていないと思われる(持ってないですよね?)イデオロギーって、
以下の様な要素によって確立されていくんじゃないかと思うんですよね。

・時代(〇〇世代によって結構違ったりしますし)
・環境(特に子供の頃において、親や周囲が過激な主義者だったとかだと影響大きそう)
・実体験(微妙な医者に診断されて、反医療主義者になったとか、グローバル変数に苦しめられて、反グローバル変数主義者になったとか)

で、それぞれのイデオロギーについて、それぞれメリデメがある(グローバル変数もちょっとしたプログラムなら便利かと)と思うので、
その内容が、現在の国や会社や家族や自分自身の状況や達成したい目的に対して適切なのかがポイントかと思いますね。

でも、この辺の内容も全然聞かない(特に、前者のイデオロギーの確立)ですし、
なので「SNSに限らず、会話が成立しない原因の掘り下げが足りない」印象を感じていますね。

で、じゃあどうするの?って所ですが、
以下の方向性は一つあるかもって思いますね。


5.長時間の雑談による相互理解

成田悠輔(音声のみ)×若新雄純×茂木健一郎×ぴらめきパンダ×ひろゆかないで日本のテレビ業界について語る。ぴらめきパンダと茂木さんが激論…!?垂れ流し(83:24~84:27)
www.youtube.com

上記動画は、成田さんは殆ど話していないんですけど、
上記の時間で若新さんが話している内容が、結構重要だなと思いましたね。

結構ありません?
家族でも会社でも、会議やMTGで重要なテーマについて話していたり、
意見が合わずに揉めてしまっている状況の中で、
「そろそろ時間なので、この辺でおしまい」
となってしまって、微妙なステータスで終わってしまう事って。

でも、特に「揉めている状況なのに、途中で止める」って、
「ただ、以前より仲がちょっと悪くなっただけ」という今後付き合っていくにしても微妙なステータスで、
そうなるよりは、「完全に意見が合わずに、絶縁レベルの関係になる」の方が、
まだマシだと思いますね。

あと、上記動画でも、茂木健一郎さんとテレ東(当時)の高橋さんがなってますが、
意見が対立しているのって、「相手の状況への理解が不十分」って場合もあると思いますし、
もう少し「冷静な議論」が出来るんじゃないかと思うんですよね。

ただ、問題なのは、忙しかったり時間が取れなかったりすると、
こういう話は出来なかったりするので、
まずは、「比較的簡単なテーマについて、"どっち方が良い?"かを比較する」っていうのから、
始めていけば良いんじゃないかと。

最近ピンと来たんですけど、色々な事や物について「皆さん、比較ってあんまりしていない」んじゃないかと。
例えば、自分が食べた事がない美味しい食べ物が出ても「今までの食べ物で良い(いわゆる食わず嫌い)」とか。

「比較した結果、どっちも同じ結果になる」って事っていうのが、殆どないんじゃないかと思うんですね。
でも、人類の歴史って、「以前より良い(良いといっても、"色々な良い"がありますけどね)」というのを志向してきていませんか。

比較するのが難しくなってきているというのは、あるいはあるんじゃないかと思うんですけど、
でも、「検証して比較するっていうのを、止めない」っていうのが、
「何をするにしても」大切なんじゃないですかね。


6.老後の金銭面の心配(老後2千万問題)

これは、残念ながら日経テレ東大学の方の動画で成田さんが言及していたので、
現在は視聴不可になっています。

日経テレ東大学終了については以下とかに書かれていまして、
まあ、テレ東高橋さんが、ちょっとしくじった部分はある(後藤さんに対する扱い)と思いますけど、
個人的には、日経に対して以前よりも更にアンチ度が増した感がありますね。

100万人登録突破した日経テレ東大学はなぜ終了したのか?背景と関係者の声まとめ - はーとぼいるどワンダフル。
fc0373.hatenablog.com

で、本題に戻りますけど、
その動画で、成田さんは「金銭面で将来が心配です」っていう一般人の相談に対して、
「ぼんやりと将来が心配ですって状態だと、いくらお金を持っていても、不安は抜けないんじゃないですか」
的な事を言っていたんですよね。

この類の話って「何が不安なのか」を整理したり、
あと、以下の様な将来プランを出来るだけ明確化するのが大切だと思うんですよね。

・今の会社のまま、定年まで仕事するのか
・何歳まで仕事するのか。
・何歳から年金生活するのか。
・何処に住むのか。
・子供がいる場合の、教育支出はどうするのか。
・想定外の収入や支出(特にコッチ)は、きちんとコントロール出来るのか

まだまだ山程あると思いますけど、
ただ、「上記の様な話を、将来に向けて詳細に計画したりしても、計画通りにピッタリいくとはあまり思えない」
と思ったりもするんですよね「激動の時代(日本よりも、海外を見ると)」と考えると。

なので、「将来について何も考えない、は無計画過ぎる」としても、
不安を解消する為に、あまりにも詳細を考えすぎても、「不安はゼロにはならない」と思いますね。
あと、何日かは分からないですけど最後には死ぬわけですから、
「死ぬことに対する恐怖心など」に対する対策も、考えておいた方が良いとは思いますね。


7.経済政策に関する考え方(MMTなど)

【経済学者】成田悠輔&池戸万作が熱論!日本なぜ成長できない?(18:06~)
www.youtube.com

再生数340万越えというビックリな動画になってしまいましたけど、
まあでも大事な話ですよね。

で、この動画の重要なポイントの一つって、
「因果関係と相関関係の違い」だと思うんですよね。
この辺、僕は以下の記事で初めて知りましたけど。

相関関係と因果関係の違い
gallu.hatenadiary.jp

ただ、この因果の話は結構難しくて、
僕は最初、普通に引っ掛かりそうになりましたね。

あと、以下の発言も結構重要じゃないかと思いましたね。

経済の実態の当たり前の循環をわかっていますか?
https://fc0373.hatenablog.com/entry/2022/02/27/135006#%E7%B5%8C%E6%B8%88%E3%81%AE%E5%AE%9F%E6%85%8B%E3%81%AE%E5%BD%93%E3%81%9F%E3%82%8A%E5%89%8D%E3%81%AE%E5%BE%AA%E7%92%B0%E3%82%92%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%BE%E3%81%99%E3%81%8B

この辺あんまり分からないですけど、
これは経済における「名目」と「実質」って感じなんですかね。
個人的に一番思ったのは、
「お金を持っていても、"今までと同じもの"を買っていて新たな商品やサービスなどに使わないと"良くなっているってわからない"よね」
って所ですかね。

僕の本業のIT業界も、以前よりはブラック度が全然改善されたと思います(実体験と色々見聞きしている限り)し、
色々なエンタメもグルメもファッションもサウナも、
商品やサービスの質は以前より上がっていると思うんですよね。
でも、それを実感する機会が無いか少ないっていうのも問題なんじゃないかと。


8.集団自決

成田さんといえば、やっぱりコレですかね。
まずは、記事もありましたので、そちらを。

成田悠輔「私が“言ってはいけない”ことを言う理由」
https://www.minnanokaigo.com/news/special/yusukenarita/

次に、炎上した「後」の、成田さん自身の振り返り的な動画が以下ですね。

【成田悠輔 × 大﨑洋 イッキ見】「成田に喝!」吉本興業のドンが語る芸能界の闇と本音『夜明け前のPLAYERS』特別編(69:25~79:19)
www.youtube.com

【成田悠輔vs泉房穂】市政で国の政治動かす!今、政治家に必要なものは?【mudai】(45:43~49:15)
youtu.be

動画の方は、最初の大崎洋さんとの話の方が、充実している印象でしたね。

まず、この炎上については、成田さんが解説している以下の動画が、「自分自身に来た」と思いますね。

【マーケ】成田悠輔「可燃性の高い言葉だけが抽出された」吉野家生娘発言の本質は?言葉遣いのアップデートは不要?(7:07~12:34)
www.youtube.com

で、以前から「切り抜きは良くない」って言われていて、上記の事象を見るとそれ自体はよくわかる反面、
でも「切り抜きしないと、"時間がかかる"」っていうデメリットもあると思うわけで、
それと上記の「タイパ」を合わせて、「良くないと言われ続けられているけれども、中々無くならない」
んだと思いますね。

じゃあどうすんの?って話なんですけど、
「切り抜かれているから、全ては分からないよ(切り抜かれているものに対しての態度)」
「(時間がなくて)切り抜いているから、全部は分かっていないかも(自分が切り抜いている時の態度)」
って辺りがポイントなんじゃないかと。

なんか、「批判のトーン」が色々あるなと思ってまして、

「成田の発言は、完全に間違っている!!!!!!」
「ちょっとこの発言は、間違っていたり、不適切かもね」
って、批判的指摘でも「トーンが全然違う」じゃないですか。
で、あまり「感情的になってしまうと、良い議論は出来ない」んじゃないかと思いますね。

あと、僕はやまもといちろうさんもフォローしてますが、
以下の記事は重要だと思いましたね。

成田悠輔さんの高齢者に「集団自決」を求める発言がボヤを起こす一部始終
bunshun.jp

ここで一番重要なのは、以下にありましたが
「成田さんは、専門家として微妙?」
という所ですね。

bunshun.jp

確かに、あんまり分からないけど、だいぶん雑で微妙に見えますね。

ただ、以下の成田さんの専門性についての考えと、
大衆向けに伝える手法の考えを聞くと、
「妥当だなあ」とも思うんですよね。

イェール大学助教授・経済学者 成田悠輔さんインタビュー(5:36~7:54)
www.youtube.com

なので、上記の教育データ利活用の話も分かっていて雑に話しているのでは?
とも感じまして、「やまもといちろうさんと成田さんで、その辺りの"真意"について話してほしい」
と思うんですよね。

竹中平蔵氏ほか登壇】制度・規制改革学会 設立総会・シンポジウム 生中継(75:41~79:10)と(100:08~102:10)
www.youtube.com

上記動画で、また出てきましたが「異なるイデオロギー同士で冷戦状態で会話成立不能になっている」と言っていて、
成田さんは全体的な構図もちゃんと見れているんでは?と思いましたし。

国や会社でも思うんですけど、
「"同じ"国や会社なのに、一つで良いはずの政策とか戦略がどうして複数あるの?もう少し整理して、効率化したり質を高めたり出来ないの?」
って思うんですよね。
僕の本業だったら「同じ会社の1つのシステムなのに、設計やソースコードのルールや書き方が乱立していて、みんなバラバラに書いている」
とかなんかが、この話だと思っているんですけど。
あと、もっと身近な話ですと「夫婦が冷戦状態で、子供が困る(困るのは、結局下っ端という意味でも)」なんかも同じ構図と思いますね。

やまもといちろうさんと成田さんですと、
特にしがらみもない様に思います(ひろゆきさんだと、あるんでしょうし)し、
動画や記事は長くても良い(というか、テーマ的にある程度は長くならない方がおかしい)ので、
こういう話をしてほしいと思いますね。
「経済的だったり時間的に余裕があるのが、現在上にいる人やそこに近い人達」だと思いますし、
それが無いと、この辺の話も出来ないと思いますから。

と思う反面、もう炎上してから1年以上経ってますし、
最近、成田さんが話している相手(基本的に、保守じゃない人ばかりな印象)とかを見る限り、
やまもといちろうさんとの対談の可能性はもうゼロかもしれないですね。


9.今のままで良いのだろうか?徐々に衰退するというのは、どういう状態の事か?

ここまで色々書いてきましたけど、
今後はどうなのかについて、最後に書きたいと思います。


最後の「ユルユルと日本でお茶碗一杯の幸せを生きていく」路線の背景には、何だかんだ日本は世界全体からみればまあまあいい国、という現実があります。

日本は生活のためのインフラや保障が手厚く、交通機関も時間に正確だし、物価も安くて清潔で安全なので、お金をかけなくても生活を楽しめますよね。数百円あればおいしい牛丼がサラダ付きで出てくるし、コンビニで缶チューハイを買って銭湯やサウナに行けば大体の不幸は忘れられます。私自身もそれくらいで幸せといえば幸せです。最低限の暮らしをしようと思えば、生活保護に毛が生えた感じの収入でもなんとかやっていけるでしょう。

劣等感さえ持たなければ、日本は貧乏でもそれなりに楽しい生活ができる国です。なので、コンビニと銭湯でフラフラして楽しく生きていくと、割り切ってしまうというのはアリだと思います。もちろん、割り切り方が中途半端だと、どうしてもコンプレックスや劣等感や後悔が生じてしまいます。よって、「自分にとって何が確保されていればとりあえずOKなのか」をしっかり見極めることが大事だと思います。

キャリアよりサウナ。キャリアにあまり興味がない私が考えるこれからの時代のキャリア論 - 流転の時代をどう生きるか(成田 悠輔さんコラム - 第2回)【保険市場】
www.hokende.com

ちょっと引用が長いですけど、
上記の話との関連を強く感じるのが、
以下の記事ですね。

【社会】「気づけば独身中年になっていた」という人が抜け出せない、家と職場の往復、動画見ながら夜食という深い沼★7 [七波羅探題★]

で、ポイントだと思うのは、
「タイトル"だけ"見ると虚しく見えるかもしれないが、こういった生活でも実は意外と充実している」
といった所ですね。
「変化した方が良い」とか言いますけど、
「変わる強い必然性が無い(=現在の環境に満足)なら、変化しようとは思わない」
ですよね?

自分の若い頃からを振り返っても思いますし、
あと「ここ20~30年の大相撲の横綱は外国人が多い」なんかでも思うんですけど、
「国が成熟した事で、日本人にはハングリー精神が失われた」
って辺りも、あるのかなという感じはしますね。
でも、「無くなったとしても、それって悪い事なの?」というと。

【成田悠輔vs東浩紀】絶望感の正体は?日本の闇【ガチすぎ本音トーク】(44:35~47:00)
www.youtube.com

あと、「変わる・変わらない話」については、
上記なんかでも出てますけど、
ただ、こういう類の話も、色々な論客が色々な所でしていて、
「何も変わらないという意味でマンネリ化」してるようにも思いますね。

実際には、今が充実しているだけでは行動を起こさないわけではと思ってまして、
最低でも以下の2点によって、「行動するかどうか」が決まっているんじゃないかと思いますね。

(1)現在の生活における満足度(前述の通り)
(2)変化する為の言動の達成しやすさ(≒努力の報われやすさ)

で、上記(1)がこれまで書いてきた事ですが、
(2)については、色々な業界を見ている限り「万人受けするものが減りつつある」ので「どういう努力をすれば良いかが難しい」のと、
あと、仮に万人受けしないニッチなもので上手くいったとしても、
ニッチなものでも客単価が高くなりにくく(デフレ圧力から)それほど儲からないので、
新たに挑戦する人もそれほど増えなかったりした結果、
「大金持ちは殆どいないが、小金持ちはちょくちょくいる」様な状態になっているんじゃないかと思ったりしますね。
特に、若い世代になればなるほどこの傾向が強いんじゃないですかね。

じゃあ、この現状をどうするかって話ですが、
「これまでに行ったことや、同じ人と話したりする」だとさほど変わらないでしょうから、
「やったことがない事をやる」とか、
「話したことがない人と話す」というごく普通の事をやるって事になるんじゃないですかね。
で、そういう事をやっていくと、どこかでイノベーションが起こるとかそういう話なんじゃないかと思うけれども、
でも、それをやる人が少ないのが、
よく言われる「閉塞感」の正体なんじゃないですかね。

この辺、真剣に考えたら相当難しい(大体、難しくないなら上手くいっているでしょうし、僕も全然自信ないですしね)と思いますし、
だからこそ、色々な人と話し合ってみるのも大切なんじゃないですかね。

あと、よく言われる「徐々に衰退していく」って面については、
これまでの経過を見る限り、
「今までは、ランチに1000円かけられていたが、それが800円になって、その後500円になる」
とか、そういった「贅沢さが少しずつ減少していく」って事かと思いますね。
別に、「内戦している国」や「難民が沢山いる国」みたいになるとは、さすがに思えないので。

10.最後に(今後について)

長々と色々な事について書いたつもりですけど、どうなんですかね。
今回取り上げたテーマについて、まだまだ書こうと思えば書けますし、
もしくは、今回取り上げていないテーマもありますけど、
「長くなればなるほど読まれにくい」点や、
「そもそも、どのくらいニーズがあるのか(成田さんの動画でも、テーマなどによって想像以上に再生数が違ったので)」
が不明だったりもしますので、
感想・要望などありましたら、コメント等頂ければと思います。