「私も早く、'長'の様になりたい!」
彼女は、駆け出しの新人。
職場で仕事をしていたら、たまたま旅中の'長'がやってきた。
最初に'長'を見た時は、「なんだか変な人だなぁ」と思ったが、
作業でちょくちょく'長'と接点を持つ事になり、話をしていると、
「とても丁寧でやさしい人」だと思うようになった。
「'長'は、"説明が長ったらしくてウザくて過保護だ"っていう人もいたけど、
私は逆に、"丁寧で頼りになる"と思ったけどなぁ」
「時々、バトルを繰り広げているのも見るけど、
でも、あれは'長'じゃなくて、話をちゃんと聞かない相手の方が悪いと思うし」
そんな'長'と一緒に仕事をしている内に彼女は、
「'長'に、もっと色々教えてもらいたい!」
と思う様になっていた。
「少し厳しい所もある'長'だけど、でもそれだけ真剣ってことなんだと思うし、
私も真剣に仕事したい。だから、'長'についていきたい!
結構大変そうだけど、お金も結構稼いでいるみたいだし!エヘヘ」
とある日、'長'が再び旅に出ることになった。
'長'に「私も一緒に連れて行ってください!」と懇願したが、
残念ながら断られてしまった。
でも、その代わりではないのだろうけど、
'長'は、自身が運営している、とある'会'の存在を教えてくれた。
「その'会'に、参加してみてはどうか?」との事だったので、
よく分からないけど、とりあえず参加してみる事にした。
「私は、'長'に憧れている!まだまだ'長'には敵いそうもないけど、
いつか'長'みたく、いや、'長'に驚いてもらえるぐらいに、
凄い人になるために頑張る!」
だが、彼女はまだ知らない。
'長'の様になる為には、どれだけの鍛錬や試練を乗り越える必要があるかを。
また、憧れは理解から最も遠い感情だと言う事も。
しかし、それらもいつかきっと、理解することだろう。
---------------------- 新入りの視点 完 ------------------------
続く
あとがき:
いかがでしたでしょうか。
新入りといっても、他にもバリエーションがあると思いますので、
今回の全五回のシリーズでは書かないですけど、
いつか書ければと思います。