奇特なブログ

「殊勝に値する行いや心掛け」を意味する、奇特な人になる為のブログです

リーダーシップを取る人間をスケープゴートにするな

さて、今回は「システム開発の現場寄り」で、且つ「どの現場でもよくある話」です。
いや、システム開発以外でも、応用は出来るんですけど、今回はシステム開発に限定します。
でコレ、最初は、あっさりスルーしたんですけど、
考えてみるとこれも「結構根の深い問題」だなぁと思いましたので。

まず、先週でしたか、以下の記事を読みました。

面接官 「リーダーシップ」をとった経験はありますか? 学生 「はい、サークルのリーダーをやりました」というやりとりに見る、日本人のリーダーシップ観
http://blog.tinect.jp/?p=12219

んで、読んだ直後に、以下の記事を思い出しました。

人は天沼矛を持てない
http://d.hatena.ne.jp/gallu/20090111/p2

あと、ついでに、こんな記事(話の根っ子としては、同じ話だと思います)も。

フルスタックデザイナー…?クックパッド・HolidayデザイナーがiOS開発まで手を出しちゃう理由
http://careerhack.en-japan.com/report/detail/481

で、これポイントとしては、
「リーダーシップを取る側は、
リーダーシップを取るのは良いが、取ることでスケープゴート扱いになるようなら、要注意」
「リーダーシップを取られる側は、
リーダーシップを取っている人が、スケープゴート扱いにならないように、要注意」
って事だと思うんですね。
クックパッドの事例は、一見上手くいってる様に見えますけど、
上記の後者になってると良いなぁと思いますから。

ただ、残念ながら、今まで色々な職場に行ってきましたけど、
後者の様に回っているのを見たことがなくてですね(苦笑)
例えば、以下の様なケースにおいて、リーダーシップが問われたりします。

・会議において、誰が議事録を取るのか

「誰が取っても良い」わけですよ、会議参加者なら。
といっても、大体取るのは、「新人か外注」だったりするんですけど(苦笑)
この辺なんかは、「持ち回り制」にするだけでも、結構違うとは思うんですけどね。

・誰が、会議の段取りをするのか

ちょっと分かりにくいかもしれないですけど、
例えば、「もう会議始まるけど、Aさんどこにいる?ちょっと探してくる」とか、
アジェンダが決まっていない会議(それもどうかと思うが)の、アジェンダを提案する」とか、
これまた、「誰でも出来る」わけですね。
ここは、持ち回り制は難しいでしょうから、その時の状況に応じて対応するのが良いとは思うんですけど、
でも、大体こちらも「新人か外注」に一任されるわけですね。

・誰が、深夜対応をするのか

そもそも、頻繁に深夜対応すること自体が以下略という話なんですけど、それでも起きた時に。
勿論、「一人しかいないなら一人」としまして。
基本的には、持ち回り制で良いんじゃないだろうか(ココ、メンバーや状況にもよりますけどね)と思うんですけど、
以下の様なケースもあったりするので、要注意な所です。

「持ち回り制を提案され、受諾する」

「持ち回り制になる」

「しばらくすると、持ち回りを提案した人の割合が減っていく」

「持ち回りを提案した人が、全く持ち回りに参加しなくなる」

まぁまぁ、だからといって、「持ち回りしなくなった人、ふざけてる」というのも、
少々短絡的だとは思いますけどね。これだけなら。

また、上記とは異なり、以下の様に「とある職種と、とある職種間」でも、似た様な話があります。

1.インフラエンジニアとサーバーエンジニア

Nginxとか、DBの設定周りで、結構「どっちがやる?」となる場合があったりしまして。
ミドルウェアのセットアップについては、インフラがやる事の方が多いとは思いますけど、
この辺は、結構「境界線が曖昧な所」ですね。

2.クライアントエンジニアとサーバーエンジニア

いわゆるスマホアプリにおいて、
以下にもあります通り、「とある処理を、クライアント側でやるか、サーバー側でやるか」というのも、
同じ話じゃないかと思います。

学習の目的とか基本的な準備とか
http://d.hatena.ne.jp/gallu/20141116/p1

ココだけは、どっちがやっても良いってわけじゃないのは、
上記リンク先にも書いてますけど、要注意な所だとは思いますけどね。

3.デザイナー(フロントエンドエンジニア)とバックエンドエンジニア(サーバーエンジニア)

jQueryとか、あとはSmartyとかのテンプレートエンジンにおいて、どっちが書くかという問題ですね。
・・・どっちが良いんでしょうねぇ。
現実では、フロント側が書いているケースの方が多い様に感じますけど、
フロント側がその辺知らない人(もしくはフロント担当がいない)だと、
バック側が書いているケースが多いと思うんですけどね。

4.プランナーとエンジニア

毎度、「プランナーじゃなくて、ゲームデザイナーでしょ?」って思うんですけど、
プランナーの方が通りが良い様にも感じるので、この記述で。
で、ココは、「CSVどっちが修正する?」というのがありますね。
そのCSVの「修正内容による」って所だと思いますけど。
例えば、仕様の追加などで、CSVの列の追加が必要になって、
プログラムから、その列の内容を読み取って何がしかするのであれば、
そこは、エンジニアが行って。
でも、ゲームバランスの調整などで、CSVの値を調整するのであれば、
そこは、プランナーが行ってとか。
あくまで、一例でしかないですし、もっと良い方法もありそうですけどね。

さて、ダラダラと書いてきましたけど、
何が問題なのか、どうすれば良いのか。

一番最初に貼ったリンク先にあります通り、

「中間に上がったフライ」を声をかけて自分からキャッチしに行くような人物が、日本企業で求められている人材だ。
というのは、はい、これは合っております。
で、人事も求めている以上、当然、そういった言動をした人は高評価の対象となるはずなんですけど、
現状においては、大半が「単なるスケープゴート」になってしまっているという(苦笑)
実際に見たことありますよ。
パっと思い出すだけでも、二人スケープゴート扱いにされ、
その職場から離れたケースは。
で、じゃあ高評価をすれば良いんでしょって事で、例えば「報奨金を支給する」とかするんですけど、
これも、また微妙でして。
従業員って、以下にもあります通り、意外と昇給は求めていないんですよね。
いや、「全く」求めていないかというと、さすがにそこまで極端ではないでしょうけど。

「お金のために働いている人」は実は少ない? 社員が昇給よりも望んでいる4つのこと
http://www.lifehacker.jp/2015/03/150307_employees_want_more.html

端的に、「スケープゴート扱いにならない様に、周囲が支援する」しかないと思うんですね、コレ。
中間フライを取りにいったことで、「元々その人が担当している作業の進捗に悪影響が出た」り、
上記の頻度が多いと、「体調を崩した」りといった事が、微粒子レベルじゃないレベルで存在したりしますので。
また、上記の行動は、属人性とも関連があったりします(誰もやらない作業をやり続けるわけですから)ので、
スケープゴート扱いになって職場を去ってしまうと、大抵その後に問題も起きがちで、
結局、残った人は不幸になってしまいますし。

ということで、上記が対策じゃあないかと思うんですけど、
では、それが実現されそうにない場合にどうするか。
2番目に貼ったリンク内に書かれている

で、自分がもし担わざるを得ない場合。相応の覚悟と、覚悟にふさわしいだけのリソース(時間、報酬、権限その他)くらいはちゃんと請求しておきましょう
を行わないと、大変に危険だと思います。

「他の人は早く帰っているのに、どうして自分だけ遅いんだ」的な時。
単純に貴方が仕事出来ないだけの可能性も否定はし切れないですけど、、
ただ、中間フライを取りまくっているが故に、本来の自分の担当作業が終わらなくなっているのなら、
貴方はスケープゴート扱いにされている可能性が結構高いと思いますので、要注意かと思います。