現実のあらゆる職場内やプロジェクト内で、
「分からない」のに「分かります」、
「出来るかどうか分からない」のに「出来ます」などと、
言っている場面に度々遭遇します。
なぜ、そう言ってしまうのか。
以下に理由を書いてみます。
・分からないという自分の事を知らない
つまり「自分は分かっている、だから出来る」と思っているという事です。では、WEBに関する以下の用語を「全て知っている」ということで宜しいでしょうか?
・HTTP
・HTTPS
・セッション
・クッキー
・GETメソッド
・POSTメソッド
・クロスサイトスクリプティング
・SQLインジェクション
・クロスサイトリクエストフォージェリ
・セッションハイジャック
・ディレクトリトラバーサル
・レインボーアタック
・NULLバイト攻撃
書き出したらキリが有りませんが、如何でしょうか?
勿論、言葉だけ知っていても特段価値は有りません。
「どんな意味なのか」、「どんな時に使うのか」、
「どんなメリットやデメリットが有るのか」を知り、
そして使う必要が有ります。
例えば、HTTPリクエストの情報は、
WEBサーバーとのやり取りが「1回」で消失してしまう為、
「2回以上」のやり取りでも継続して使用したい情報(ログインIDとか)は、
セッションを使うとか。
しかし、そんな高度な事をいきなり言うつもりはありません。
まず、「自分は分かっているから出来る」と思う事を「捨てましょう」。
そして、自分より分かっていると思われる人に、
相談するなり立場を交代するなりされれば良いのではないでしょうか。
・不安だが認めると自分のせいになってしまう
貴方のせいと一方的に言って来る人間が皆無だとは言いませんが、貴方が思っている程、周りは貴方のせいだけにしたりはしないものです。
また、スキルが不足している事など、大した問題では無いのです。
誰一人として最初はスキルなんて無いのですから。
給料が下がってしまう?また上げれば良いじゃないですか。
解雇される?スキルが無い人間を、会社はそんなに簡単にクビにはしません。
むしろ、スキルが有る人間の方が・・・以下検閲削除(苦笑)
話を戻して。
「スキル不足で出来ない」事を言える「勇気」を持ちましょう。
貴方が不安に思う程、酷い事にはまずならないと思います。
・周囲に迷惑がかかってしまう
「上手くいかない原因は私に有ります。私に何とかさせて下さい」「出来ないのは依頼しているお客様や上司に大変申し訳ない」
いずれも誤りです。
まず、上手くいかない原因が貴方に有るのに、
どうして貴方にそのまま何とかさせなければいけないのでしょうか?
今まで散々思考錯誤して、出来なかったのですよね?
救援を依頼された方がよろしいのではないでしょうか?
また、「最終的に」出来ない方が、
お客様や上司に迷惑がかかるのですが。
「悪い報告こそ早くする」というビジネス常識も有りますが。
今以上に被害が拡大する前に、
早く出来ないと言った方が身の為です。
投資用語で「損切り」というのが有ります。
正確には意味が違いますが、
「出来ない」と早く認める事は一種の「損切り」です。
それは悪い事では全然無いのです。
・例外
上述の一方で、「出来るかどうか分からないけどやらせて下さい」という人が稀にいます。一見すると同じ様に見えますが、全然違います。
それらは「最終的に」出来ているのです。
上述の注意点を「全て」理解した「上」で、
「出来るか出来ないか」や、
「出来なかった時に発生する損害」を考え、
その上で「出来る」と判断しているからです。
なので、これをやるのは「上述の事を全て理解してから」にしましょう。
・結論
出来るかどうか分からないなら「素直に」出来ないと言いましょう。そして「今」出来なかったのなら、「今後」出来る様になる為に、
努力をすれば良いのではないでしょうか。