奇特なブログ

「殊勝に値する行いや心掛け」を意味する、奇特な人になる為のブログです

モテるのに処女な女の心の内側

※これは、完全フィクションです

秋子。

30歳、女、OL、処女である。
秋子は、同姓も羨む程の美貌で、
また、スタイルもモデルの様に良く、
生まれてからずっと、男達からの誘いが絶えない状態だ。
なのに、「処女」。
なぜなのか。

秋子は、自分の美貌は自分で掴んだものではないと思っている。
だから、可愛いとか美人って理由で、
男達から誘いを受けても、どうもしっくりこない。
じゃあ、そういう男達は、秋子が老いて醜くなっていったり、
いわゆるブスとされている女達には、興味を無くすのだろうか。
色々観察している限りだと、
秋子を誘おうとする男達は、
ブスとされている女達を誘ったりはしていなかった。
そして、秋子はそれを見る度に、
「私の"見た目"だけを見て、私に興味を持っているのね」
と感じていた。

秋子が、今の自分の容姿を望んで生まれてきたわけじゃない以上、
ブスとされている女達だって、それを望んで生まれてきたわけじゃないだろうと。
秋子だって、一歩間違えれば、ブスとして生まれてきたかもしれないのだ。
それなのに、なぜ秋子はモテはやされ、
ブスとされている女達は、蔑まれるのか。
不公平ではないのか。

別に、美しさや可愛らしさを否定するつもりもないし、
興味が無いわけでもない。
他の女と同じ程度には、化粧やファッションに気を配っているとは思っている。
でも、どうして見た目だけしか見ない。
見た目を見るなというわけではなく、
内面も見てほしい。
そう、秋子は思っている。

また、処女なのは実はレズビアンなのではないかというと、別にそういうわけでもない。
性の区別も出来ているし、男に対する恋愛感情も無いわけでもないというか、普通にある。
女の前で下着姿になることは出来ても、
男の前で下着姿になることは出来ないのが、何よりの証拠ではないだろうか。

という感じの秋子なのだが、
それでも男達には誰一人としてこの考えを理解される様子もなく、
男からの誘いや、電車内での痴漢も絶えず続いている。
痴漢に関しては、スカートをめくられてパンツを触られたり、
ジーンズの上からお尻を触られたりしている。
昨今の、冤罪事件の実態も多少は知っていると自負しているので、
たまたま触れただけでは無いだろうかと感じられた場合には黙っているが、
明らかに、手でお尻をさすられていると感じた場合には、
犯人探しを慎重に行った上で、
「何をしている」と言い、鋭い目付きで相手を睨み付ける。
そして、駅員に男を差し出し、最後にこう言う。
「見た目だけで判断するのは止めろ」と。

秋子は知っている。
痴漢をする男達は、可愛いか美人な女にしかしてこないという意味で、
誘ってくる男達と同じだと。
つまり、誘ってくる男達は、
秋子の身体目当てなのだと。

どうして、男達はこうもロクでもない生き物なのかと、
秋子は常々感じている。

続く?